神社奉拝

官国幣社巡りの記憶

北野神社

京都府京都市に鎮座する神社。

二十二社(下八社)。旧官幣中社

菅原道真 主祭神とする。

太宰府神社と並び、道真を祀る神社(天満宮)の宗祀。

 

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ご神紋は「星梅鉢」(ご神紋の画像は家紋市場より)。

 

 

 

参道と境内

境内まで

京都市を南北に走る御前通沿いに鎮座する。学問の神様として、福岡県の太宰府神社と並び名高い。観光客も多く、そのためか停車中のタクシーも多い。

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鳥居から楼門まで  

一の鳥居

一般的な明神鳥居である。大正10年10月の建立。

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獅子狛犬

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二の鳥居

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三の鳥居 

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楼門の内側

楼門

額には「文道大祖 風月本主」の文字。平安時代中期の学者・慶滋保胤大江匡衡らが菅原道真を讃えた言葉。

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手水舎

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近くには、さすると対応する体の症状が快方に向かうとされる「撫で牛」が。

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中門(三光門)

中門は四脚唐門。明治31年(1898年)に建立。重要文化財

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拝殿

慶長12年(1607年)に豊臣秀頼が造営。

桁行7間、梁行3間入母屋造、本殿の間に2間の石の間があり、拝殿の東西には3間に2間の楽の間(入母屋造)が連接している。素木造。長押上は極彩色である。檜皮葺。国宝。

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本殿

慶長12年(1607年)に豊臣秀頼が造営。

桁行5間、梁行4間、中の3間に2間を内内陣とし、その周囲を内陣とする。拝殿とは石の間(先述)で連接される。これらの高低ある屋根が結合せられて一体になっているので、これを八棟造といい、また権現造とも称している。素木造、内陣黒漆塗、勾欄朱漆塗で長押上は極彩色。東西北には透塀を巡らし、北面中央に後門(平唐門)を開く。檜皮葺。南を向く。国宝。

 

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社務所

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楽殿

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宝物殿

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摂社・末社

地主社

本殿北側に鎮座。天神地祇を祀る。摂社。

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老松社

本殿北側に鎮座。菅原道真の侍臣、島田忠臣を祀る。摂社。

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福部社

楼門から中門に至る参道左側に鎮座。菅原道真の侍臣、十川能臣を祀る。摂社。

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太夫

楼門から中門に至る参道右側に鎮座。神宮禰宜・渡会春彦を祀る。摂社。

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火之御子社

楼門から中門に至る参道右側に鎮座。末社

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伴氏社

一の鳥居から楼門に至る参道、三の鳥居手前左側に鎮座。末社

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文子天満宮

本殿北東側、境内の隅に鎮座。末社

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七社

那伊鎌社・一拳社・周枳社・宰相殿社(菅原輔正・道真四世孫)・和泉殿社(菅原定義・道真六世孫)・三位殿社(和泉殿次子)・大判事社

本殿西側に鎮座。宰相殿社・和泉殿社は摂社。

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八社

福部社・高千穂社・安麻神社・御霊社・早鳥社・今雄社・貴布禰社・荒神

本殿西側に鎮座。

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十二社

寛筭社・大門社・橘逸勢社・藤大夫社・文大夫社・淳仁天皇社・太宰少貮社・老松社・白大夫社・櫻葉社・吉備大臣社・崇道天皇社

本殿北側に鎮座。

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四社

夷社・松童社・八幡社・若松社

本殿西側に鎮座。

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文子社・神明社

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影向松

一の鳥居をくぐってすぐ右手に、石の玉垣で囲まれた一本の松。当宮の創建からこの地にあると伝わる御神木。立冬から立春前日までに初雪が降ると御祭神が降臨され、雪見を愛でながら詩を詠まれるという伝説があり、現在でも初雪が降った日には、硯と筆と墨をお供えして「初雪祭」の神事が行われる。

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神社概要

鎮座地京都府京都市上京区御前通今出川上る馬喰町

社格二十二社(下八社)、旧官幣中社

主祭神菅原道真

相殿東座:中将殿(菅原公長男 右少弁高視朝臣

相殿西座:吉祥女(菅原北の方)

例祭:8月4日

 

由緒 

天慶5年(942年)右京七条坊に住む多治比文子信託により宮地を右近馬場に画して火雷天神を祀る。

天暦元年(947年)近江比良の神官良継の子に託宣があったので、文子、良継および北野朝日寺の僧最珍らが現社地に神殿を造立して天満天神と崇め祀った。

天徳3年(959年)藤原時平の弟忠平の子、右大臣師輔、神殿屋舎を造増し、神宝諸物を奉った。

永延元年(987年)一条天皇、皇太后宮の典侍に神教があったので、更に神殿を改造せられ、初めて北野祭を行わせて官幣を奉奠せられた。

正暦5年(994年)炎天うち続いたために伊勢、石清水などの16社に新たに吉田、廣田、北野の3社を加えて19社と定め、祈雨の奉幣があった。

寛弘元年(1004年)一条天皇初めて行幸せらる。

寛弘7年(1010年)明年三合の厄に当たるので特に神宝、東遊を奉らる。

この後賀茂、石清水などの諸大社と共に22社の一に列し、王城の鎮護として歴朝の珠遇を蒙り、行幸御行のこと度々あり。摂関以下大臣公卿らの社参、参籠、祈願など絶えず、文教の祖神として崇められる。

徳川将軍家は500石の朱印領を献じ、維新までは曼殊院宮を以って別宮とせられた。

明治3年(1870年)2月9日 神祇官勅祭社(中祭)に列格。

明治4年1871年)5月14日 官幣中社に列格。

昭和23年(1948年)神社本庁別表神社に列格。

 

アクセス

鉄道

バス

自動車

  • JR京都駅から 自動車20分

 

 

 

 

出典

神道大辞典』平凡社昭和12年

 

公式ホームページ:

www.kitanotenmangu.or.jp

 

 

平成30年(2018年)3月15日奉拝。